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 11.年金ってどうよ? 評価編

 日本では「余ったカネは貯金」、また給料から年金拠出金が天引きされているため「老後には(何かしらの)年金が出るわ〜」という感覚が完全に浸透しており、「まぁ老後もそれなりに何とかなるやろ」と考えている人が多いですね。

でも最近は「自己責任」って言葉が流行してますよ

 人は何時かはジジババになるもので、そうなると働いてカネを稼ぐことは困難です。
 「誰かが何とかしてくれる」という考えは捨て、今から自分の老後を面倒見ておくことが必要ですね。すなわち、

自分の老後のカネ(年金)についても今のうちから考えておきましょう

 そんなこんなで、今回は各年金(2階部分ね)について金融商品としての見地から評価を行いたいと思います。


 年金とその他の金融商品はどう違うの?

 他の金融商品の場合は、「預けたカネに対して○○%の年利で運用」といった具合に、あくまで“金利で増やしてナンボ”であるのに対し、年金の場合はそれだけでなく「老人になったら月ナンボ貰える、かつ障害、死亡の際には一時金が支払われる」というような、保険としての一面もあります。
 また社会保障として扱われているため、税金に関して優遇されていますが、その代わりに途中解約ができません。


  受け取るカネについて
 年金 … 老年(たいがい60歳以上)で、月○○万円とか+死亡、障害一時金
 その他金融商品 … 元金+運用利回 (ただし、保険の場合はこの限りでない)

  途中解約について
 年金 … 原則的に、満期(たいがい60歳)まで解約不可
 その他金融商品 … 任意で解約可能

  税金について
 年金 … 掛け金が、所得税&住民税の控除対象になる。
        また、給付金に対しても特別な控除がある
 その他金融商品 … 控除対象にはなりません。
               配当、金利にも特別な控除はありません


 具体的に考えてみると?

 まぁ言葉で言ってもあまりピンとこないでしょうから、数字で示してみましょう。

 
確定給付年金でシミュレート

 さまざまなタイプの年金がありますが(国民年金基金、厚生年金、共済年金、小規模企業共済など )、とりあえずシミュレータがシッカリしている国民年金基金(A型[15年給付保証、終身]を1口)をモデルにして考えていきます。

  A型1口、加入者(昭和55年5月1日生25歳、加入年月35年0月予定)

 掛け金の月額 … 10,830円
 35年間の掛け金総額 … 10830×12×35=4,548,600円
 受け取り給付金年額 … 360,000円
 保証期間(15年)の給付金総額 360,000×15=5,400,000円

 複利計算による年利 … 0.96%
 所得税、住民税控除を考慮した実質年利 … 
2.13%
 (所得税、住民税の合計税率を20%と仮定しています)

 こうなります。
 まぁ給付が保証されている間の期間だけ合計した金額ですので、もっと長生きしたら金利は高くなります。(まぁ15年以上となると、80歳以上なので厳しいかもしれませんが…)


 こうして見てみると、意外に年金の利率はよろしいことが分かります。
 単純な年利では1%に満たない値なのですが、税金の控除を考慮することによって普通に存在する金融商品よりもより高い利率を得ることができるのですね〜。

 自分で利率の算出などをしたい人は、年金計算表をダウンロードして試算してみることをオススメしますよ〜


 とりあえずまとめてみると

・ しばらく動かす予定がないカネなら、年金は意外にイイ金融商品である
・ 単純な年利ではなく、税金からの控除を含めて年利を算出すること

 こんなところですね〜
 では次回は、確定給付年金と確定拠出年金を比較してみましょうか

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