やさぐれ学生の株ラボ
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 4.最近の株式市場で思うこと

 最近の株式市場は好調でしたね。特に、ライブドアやインボイスなどの新興市場において、爆発的な値上がりを見せることが目立っていました。

 ただ、その値上がりに関する材料情報には、もっぱら

株式分割

 が関連しており、しかも1:10とか1:100とかいうとんでもない分割を行っていることが多いようです。
 では、この株式分割に関して簡単なたとえ話から考察してみましょう。



 あるところに金(ゴールドのことね)の精製前の地金を売っている市場があったとします。そこで扱われている金は、質(含有量)がまちまちです。そのときの金の相場は1kgあたり100万円としましょう。


 その中のある店では純度が分からない金が1kgの塊で、一つ50万円で売っていました。そんな中、腕のいい職人がその金を調べたところ、なんとその金の純度は100%であることが分かったのです。

 もちろん、その職人はその店の金を買占め、塊を2つに分けて500gで50万円として売ったのです。もちろん相場どおりの値段だったため、金はバッチリと売れ、職人は莫大な利益をあげました。


 その職人を見ていた別の店の商人が、「精製前の金でも500gを50万円で売れるのか」と考えました。

 市場の適当な店から地金を1kg50万円で買占め、やっぱり500gを50万円で売ろうとしました。しかし、その商人には金の純度を知る技術がなかったのです。

 実は、その地金の金含有量は50%だったのです。もちろん500gで25万円の価値しかありません。そのため、その商人の売る金は全く売れません。商人は売ろうとして金の値段を徐々に下げていきましたが、最初に高い値段をつけていたために、その商人は全く信用されておらず、相場の値段になっても誰も買おうとはしません。やがてはその金は叩き売られてしまいました。


 もちろん金であれば、調べることによって純度が分かり、適切な価格を比較的簡単に知ることができます。

 これが株式市場だったらどうでしょう?その株の適切な値段を知るのは容易ではありません。なのに(だから?)細かく分割するだけで値段が跳ね上がっているのです。不思議ですね。
 おそらく、現在の株式市場には後者の商人がたくさんいる状態なのではないでしょうか。



 こんなところでしょうかね?ちょっと分かりにくかったかもしれません。
 まぁ言いたいところとしては、

株式分割をしたとしても、その会社の本来の価値には変化がない

 のです。そのため、前者の職人のように会社本来の価値を見定めることが大切でしょうね。

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