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  税金対策ノススメ -一般論編-

 8.総所得額から控除しよう

 前回 は…

各種控除をうまく使いましょう

 ということでシメていました。今回からは、その各種控除について述べたいと思います。


 今回述べる控除は、

総所得金額からの控除

 です。


 総所得を算出した後、課税対象所得を算出する際に、控除額を差し引くことができますね。(前回参照)全ての人が無条件で受けられるものは、基礎控除(38万円)だけですが、他にもある条件を満たせば控除を受けることが可能です。
 では、各種控除の一覧をテーブルにしてみましょう。

総所得を減らす控除一覧 (2005年1月現在)
控除の
名前
控除額 控除の条件 備考
基礎控除 38万円  なし。全ての人が受けられる  収入の少ない人は、うまく使いましょう







雑損控除 1)差引損失額−総所得金額の10%
2)差引損失額のうち災害関連支出の金額−5万円

1) 2) のうち、金額が大きい方
 盗難、災害などによって被害をこうむった場合。  損失額が大きすぎ、その年の所得金額から控除しきれない場合には、翌年以後に繰り越し可能(3年間が限度)
寄付金控除 1)支払った寄付金の額−1万円
2)総所得金額の25%−1万円

1) 2) のうち、金額が小さい方
 とにかく寄付をした場合  政治献金などで、寄付によって利益を得られる場合などを除く
 寄付の証拠が必要
医療費控除 実際に支払った医療費の合計額
−保険金などで補填される金額
−10万円
 医療費に対しての控除  領収書等必要
社会保険料
控除
年金等、
支払った社会保険料全額
 社会保険料を支払った場合  配偶者、親族の社会保険料を支払った場合にも適用される
小規模企業共済等掛金控除 支払った掛金全額  小規模企業共済法、確定拠出年金法に規定された共済、個人型年金に加入している場合  支払った掛金の証明が必要
生命保険料控除 2.5万円以下…支払金額
2.5万超5万円以下
支払金額÷2+1.25万円
5万超10万円以下
支払金額÷4+2.5万円
10万円超…5万円
 生命保険の掛金を支払っている場合。簡易保険も可  貯蓄型保険には適用不可
 期間が5年未満の契約の場合も適用不可
損害保険料控除 長期損害保険契約(10年以上)
1万円以下…支払金額
1万超2万円以下
…支払金額÷2+0.5万円
2万円超…1.5万円
 損害保険の掛金を支払っている場合  支払った損害保険料が損害保険料控除の対象となるかどうかは、保険会社などから送られてくる証明書によって確認することが可能
短期損害保険契約(10年以上)
2千円以下…支払金額
2千超4千円以下
…支払金額÷2+1千円
4千円超…2千円
障害者控除 27万円
特別障害者ならば
40万円
 精神、もしくは身体に障害を持ち、障害者として認定を受けている場合  寝たきりとなった人も該当する
配偶者控除、もしくは扶養控除に35万円加算  障害者控除の対象者と同居している場合
老年者控除 50万円  その年の12月31日時点で満65歳以上の場合  総所得だけでなく、不動産、株、山林、先物取引による譲渡所得にも適用される

 
2005年分の所得税から廃止される
寡婦控除 27万円  夫と離婚、または死別し、結婚をしていない人のうち
1)扶養親族がいる。もしくは子供がいる
2)
合計所得金額が500万円以下
のいずれかに当てはまる場合
 老年者に該当しないこと(2005年分の所得税から廃止)
 子供は、合計所得金額が38万円以下の場合に限られる
35万円  上記の1) 2) のいずれにも当てはまる場合
寡夫控除 27万円  妻と離婚、または死別し、結婚をしていない人のうち
1)扶養親族がいる。もしくは子供がいる
2)
合計所得金額が500万円以下
のいずれにも当てはまる場合
 老年者に該当しないこと(2005年分の所得税から廃止)
 子供は、
合計所得金額が38万円以下の場合に限られる
勤労学生
控除
27万円  特定の学校の学生、生徒であり、
1)給与所得など、勤労による所得があること
2)
合計所得金額が65万円以下かつ、勤労によらない所得が10万円以下
のいずれにも当てはまる場合
 特定の学校とは、
中、高、大、大学院、高等専門学校、職業訓練校などを指す。
 予備校などは含まれないこともある
配偶者控除 一般配偶者
38万円
 配偶者がおり、その配偶者が
1)法律上の配偶者である
2)納税者と生計を共にしている
3)
合計所得金額が38万円以下
4)青色、もしくは白色申告者の事業専従者でない
の全てに当てはまる場合
 配偶者が障害者の場合は、障害者控除、ならびに扶養控除35万円の加算が可能
 老人配偶者とは、その年の12月31日時点で満70歳以上であることを指す
老人配偶者
48万円
配偶者特別控除 最大38万円
(配偶者の所得が増えるにつれて
減少する)
 配偶者がおり、その配偶者が
1)法律上の配偶者である
2)納税者と生計を共にしている
3)
合計所得金額が76万円以下
4)青色、もしくは白色申告者の事業専従者でない
5)他の人の扶養親族でない
6)配偶者控除の対象となっていない
の全てに当てはまる場合
 夫婦間で相互に受けることはできない
扶養控除 一般扶養親族
38万円
 扶養親族がいること
 扶養親族とは…
1)配偶者以外の親族
2)生計を共にしている
3)
合計所得金額が38万円以下
4)青色、もしくは白色申告者の事業専従者でない
の全てに当てはまる場合
 配偶者が障害者の場合は、障害者控除、ならびに扶養控除35万円の加算が可能

 特定扶養親族とは、その年の12月31日時点で満16歳から満22歳までの人
特定扶養親族
63万円
同居老親等
58万円
同居老親以外の
老人扶養親族
48万円
※この表では、総所得から課税対象所得を算出する際の控除について述べたものです。
給与控除などの各所得における控除については別項で解説します

 こんな感じですね。


 解説を忘れていましたが、合計所得金額とは…

総所得+その他分離課税となる所得の総額=合計所得金額

 です。まぁ前回の図において、最下段に示しているヤツですね。


 いや〜羅列するだけで、結構な種類がありますね。
 これらの各種控除のいずれに当てはまるかを考えてみてください。

でも、総所得金額から控除し、課税対象所得を減らすという操作のため、
かなり稼いでいる人にとっては、これらの控除は微々たる物かもしれません

 まぁそれを言っちゃあ身もフタもないんですけどね。
 それでは、次回は決定した所得税額から差し引かれる控除について述べてみましょう。

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