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  株式投資ノススメ -応用編-

 7.戦わずして勝つ

 前回では、ボッタくり企業がイイ!と、1.投資とはなんぞや?で紹介した内容以外のことを述べていました。
 ちょっと脇道にそれていそうですが、そのような順に話を進めた方が都合がいいもので…なぜなら、今回の解説は、1.投資とはなんぞや?で述べた最後の理由、 5.参入障壁が高い業種 を選ぶ理由について述べたいと考えているからです。


 世の中は、特にカネがからむ事柄になると、とてつもなくシビアな世界となっています。こんな世界のキーワードは、

競争

 そして

パイの奪い合い

 です。これに勝ち残らなければ、すぐに退場となってしまいます。


 では、競争の中で、生き残るために最もいい手段とは何か?を考えると…

強い競争力を持つこと

 はい、それも大事ですね。しかし、最も確実かつ、効果的な方法とは…

戦わない

 これです。最初っから競争がなければ、勝ち負けすら存在しません。


 では、戦わないようにするためにはどうすればよいか?これも簡単です。

敵がいなけりゃ戦いようがない

 これが完璧です。すなわち、敵がなかなか出てこないような環境に身を置いたらいいのですね。
 しかしながら、いくら敵がなかなか出てこないといっても、ある日突然そんな障害を乗り越えて敵がやってくるかもしれません。そんなときのために、いつでも戦えるような状態に備えておくことが重要ですね。敵がいないことにアグラをかいていると、いきなり足元をすくわれることになりますから。

 なので、


敵がいない、なおかつ競争力が高い

 ことが最も理想的です。

 企業における、敵がなかなか出てこない場所とは…

1. 参入するには膨大な費用がかかる
2. 
行うために、特別な技術やノウハウが必要
3. 
法律的な制約が多いために、参入しにくい
4. ある一社の知名度が大きすぎて、
   他社が広告を打っても売上が伸びない

5. 
あまりに小さい市場のため、参入するメリットがない

 といったことが考えられます。


 ちょっとたとえ話を。


 ちょっと脱線しますが、古今東西、どのような国家においても戦争にかかる費用、すなわち軍事費が財政を圧迫していることは明白です。古代ローマしかり、現代のアメリカしかりです。
 対して、古代の例では、軍事を放棄して経済を優先した国家のカルタゴでは、カルタゴを制圧したローマよりもはるかに繁栄していました。まぁ最後はローマの軍事力に滅ぼされましたが(苦笑)。この話についての詳細は、J_Coffeeさんのサイトで述べられております(歴史の玉手箱1ってところね)。

 さて、国家の話を企業に当てはめてみると…軍事費とは、製品開発や広告、営業にかかる費用に当てはまります。特別な広告費や、徹底した品質向上などを行わなくてもモノが売れれば…そりゃあ儲かりますわ。


 なお、国家における領土拡大は、企業における売上増にあたります。領土を拡大するのは比較的簡単ですが(とにかく圧倒的な軍事力で制圧すればいいから)、その領土を維持するのは極めて困難ですよね(ずっとその軍事力を持っていないといけないから)。

 同様に、売上を増やすのは比較的簡単ですが(ひたすら広告を打つとか、営業しまくるとか)、その売上を維持するためにはずっと同じ広告費、営業費がかかることになります。


 まぁ国家と違って企業の場合は、「軍事力」という特別なものが必要ではなく、カネさえ持っていたら、それがそのまま軍事力になりますからね。ひたすら儲かるような商売をしてさえいれば、他の企業が出てきても十分に戦えるでしょう。


 さて、今回のまとめは…

敵がいない、なおかつ競争力が高い企業を狙う

 といったところですか。それでは、次回もよろしくお願いします。

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