|
1. 外貨預金 その1
さて、基礎編を読まれた方は、外貨の必要性、どんな商品があるか、コストとリスクについて、ある程度分かっていただけたと思います。思わせてください。
では、ここからは、外貨取引の実践について述べていきます。最初は一番ベーシクかつ、分かりやすくて取引しやすい外貨預金からです。
皆様が知ってのとおり、現在の日本の金利は歴史的な低さであり、公定歩合は0.1%(2004年10月現在)です。一般的な大手都市銀行の普通預金金利に至っては0.001%と、あまりにステキすぎる数字を叩き出しています。
本サイトにおいては、「複利のチカラ」に対して着目し、これを利用して確実に、かつ効果的に資産を増やすことを目的としているので、こんな低金利では話にもなりません。
なので、もっとマシな金利をつけるところに貸しておきましょう。海外においては、別の公定歩合をつけているために、日本とは比べ物にならないような高金利となっています。これを利用しない手はありません。
そこで、私が外貨預金において最もオススメする銀行である、ソニー銀行の金利をテーブルにしてみました。
外貨預金金利 (ソニー銀行 2004年10月現在) |
通貨名 |
|
普通預金 |
1年定期 |
|
|
|
|
日本円 |
|
0.05% |
0.149% |
米ドル |
|
0.40% |
1.50375% |
ユーロ |
|
0.25% |
1.27700% |
英ポンド |
|
2.75% |
3.85750% |
豪ドル |
|
1.95% |
4.67500% |
NZドル |
|
2.95% |
5.94500% |
カナダドル |
|
0.3% |
1.78000% |
やはり銀行であるために、普通預金の金利は、本来の外貨の金利よりも低めの数字となっております(銀行もカネを貸すのが商売だからね。低金利で借りて、高金利で貸すのが本業だし)。
もちろん長く動かす予定がないのであれば、外貨定期預金に預けておくと、テーブル右にある高い金利を得ることができます。ここでは紹介していませんが、定期預金には1ヶ月もの、3ヶ月もの、6ヶ月ものなどもあり、それぞれがなかなかの高金利となっています。
もちろんリスクとしては、為替の変動があげられます。
「定期預金だと、その通貨が値下がりしても何もできないのでは?」 |
と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、大丈夫です。「為替予約」というシステムがあり、
期間内のある時点における為替レートを、満期時の為替レートとすることができる |
のです。ちょっと分かりにくいかもしれませんので、簡単にご説明を。
一週間で満期となる定期預金があったとして(実際はそんなのないです)、7日間の為替変動を表に書いてみます。預け入れの時点では、1ドル=100円とします。
為替の変動 (実際はこんな激しく動かないよ) |
1日目 |
105円 |
2日目 |
110円 |
3日目 |
115円 |
4日目 |
120円 |
5日目 |
110円 |
6日目 |
100円 |
7日目 |
95円 |
こんな場合だと、満期になった時点では預け入れレートを下回るため、解約して日本円に戻すと損失が出ます。おそらく、みなさまが恐れているのは、こんな状態ではないでしょうか。
「もし、赤字で書いている4日目に売ることができれば20円分の為替差益を得ることができるのに…」と。
この4日目に、「為替予約します!」と手続きを行うと、満期となる7日目に
日本円に換金する際に、4日目(為替予約した日)120円のレートが適用される |
のです。これなら長めに預金したとしても、思わぬ円高によって損を出すリスクを軽減することができます。
注意点は…
1. 為替予約をした、その時点のレートが適用される
2. 一度為替予約をすると、取り消しができない
3. 為替予約をした、そのときの実際のレートより若干低くなることがある
この3点です。上手に使って、リスクを軽減、または為替差益を得ましょう。
どうでしょうか?もちろん外貨預金には、元金割れを起こすリスクもありますが、為替予約を行うことによってそのリスクを避けることも可能なのです。
リスクを避けた上で、日本円よりもはるかに高い金利を受け取るのがベストでしょう。
まとめると…
1. 外貨預金の最大のメリットは、高い金利である
2. 為替変動というリスクもあるが、為替予約によって軽減できる
ってところです。ただし、実は外貨預金には落とし穴があります。それについてはココでどうぞ。
それでは、次回は具体的な方法について述べてみましょう。
現在ランキング参加中
イイ!!と思ったらクリックお願いします。
|
|
|