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4. 為替証拠金取引(FX) 概要
さて、今回は外貨商品としてはおそらくド本命のもの、為替証拠金取引について解説したいと思います。
これまで個人が外貨を売買する際には、銀行が決定するレート(TTSとかTTBとかね)を押し付けられていましたが、最近の金融緩和(外為法改正)によって、銀行間が取引するレートとほぼ同じレートによって売買することが可能となりました。まぁこんな歴史?的なことはどうでもいいとして…
最近ではさまざまな会社が、為替証拠金取引を扱うようになりましたね。しかし、「話はよく聞くけど、どういったものか分からん」という人も多いかと思います。
では、為替証拠金取引の主な特徴について説明しましょう。
1. 所持金の数倍〜数十倍の取引が可能
最も代表的な特徴がコレでしょう。証拠金取引とは、要するに…
です。ちょっとココのページを見てください。保証金率という欄がありますが、ここの数字が示すものは、
を示しています。具体的に述べてみましょう。
1米ドル=100円の時に、保証金率10%の会社で1万米ドルを購入する場合
外貨預金などで、普通に購入する場合には 100円×1万米ドル=100万円 の金額が必要となります。
しかし、 証拠金率が10%の会社に口座を作った場合には、この100万円の10%、すなわち10万円の保証金を差し入れればよいのです。
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ただし、あくまで最低必要金額なので、為替の変動によって評価損が出て、保証金率を下回った場合には、追加保証金を支払う必要があります。これにも具体例を示してみましょう。
1万ドルを、保証金率10%の会社で、1米ドル=100円、保証金10万円で購入した
かつ、円高によって 1米ドル=95円 となった場合
1万ドルを購入するために 100円×1万ドル=100万円 を借り入れたので、必要な保証金は10万円です。
この時の円換算における含み損は、
(100円×1万ドル)−(95円×1万ドル)=5万円
です。すなわち、保証金は 10万円ー5万円=5万円 に減ったことになります。
このとき、差額の5万円を新たに取引会社に差し入れる必要があります。コレを追加保証金というのです。
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もちろん、この場合の10%というのは、必要最低金額なので、仮に100万円預けて、100万円分の外貨を購入しても全く問題はありません(この場合は、保証金率100%となる)。
保証金率ギリギリの取引をすると、ちょっとした為替の変化ですぐに追加保証金が必要となるので、保証金率には余裕を持っておくことをオススメします。
2. 金利を毎日受け取る(支払う)
基本的に借金をして外貨を購入している以上、その分の金利を支払う必要が出てきます。しかし、借金して買った外貨といえども、ちゃんとその外貨の金利を受け取ることも可能なのです。
その結果、
購入の際に借り入れた通貨の金利を支払い、
購入した通貨の金利を受け取る |
のです。すでに述べたとおり、国(通貨)によって適用される金利が異なるので、必ず支払い金利と受け取りには差が生じます。この金利差のことを、
と呼びます。
スワップ金利は、ほとんどの会社で一日ごとに加算(減算)されていきます。だいたい、一日うちのある時間を経過したところでスワップ金利が加算(減算)されることが多いようです。
基本的に、日本円の金利はアホみたいに低いので、どの通貨を買い建てても支払い金利の方が高くなることはありません。ただし、外貨を日本円で売り建てた場合、または米ドル/豪ドルなどの取引をした場合、支払い金利の方が高くなるので要注意です。
参考のために、ある会社のスワップ金利一覧を挙げておきます。
スワップ金利一覧 (2004年11月04日現在) |
通貨名 |
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売り |
買い |
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|
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米ドル/円 |
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−60円 |
+40円 |
ユーロ/円 |
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−80円 |
+70円 |
ユーロ/米ドル |
|
−0.2米ドル |
+0.05米ドル |
豪ドル/円 |
|
−120円 |
+100円 |
英ポンド/円 |
|
−275円 |
+235円 |
NZドル/円 |
|
−130円 |
+115円 |
全て1万通貨に対する値。米ドル/円 の場合、「買い」だと円を借りて米ドルを買うってこと |
為替証拠金取引の大まかな(最低限知っておくべき)特徴は、以上のことです。まとめると…
1. 預けた数倍〜数十倍の金額の取引ができる
2. 毎日金利の差額を受け取る(支払う) |
といったところです。
では次回は、為替証拠金取引についてさらに詳しいところを述べてみましょう。
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